


兵庫県宝塚市まで。
一日しかチャンスがなく、
せっかくだからと11時開演、15時開演の二回をみせていただきました。

ちょうど、日曜日の「情熱大陸」に主演の瀬奈さんが出ていて、
舞台をみながら多く感じ入ることが出来ました。
番組のなかで、長い音楽稽古のあとのインタビューをはっきりと断る姿がありました。
そして、映像の中の、舞台以外の素顔の彼女は、ほんとうに飾らずありのままで、
それが単純に好印象・・・とかではなく、
常に大きなものと闘っているものにある、飾ることを必要としない、
また舞台以外のことにまで飾ってられないという、ある種の精一杯さを見ました。

宝塚は夢の世界で、スターはいつも美しく笑顔でファンを大切に・・・
という一般の価値観より、もっと深いところに彼女は進んでいる気がしました。
舞台は本当に素晴らしく、美しく、プロフェッショナルで、
宝塚という枠を超えた、本物の芸を見せていただいたと思います。
今彼女を支え、応援している大勢のファンは、
そんな彼女の見ているものをちゃんとわかっている、
そしてそこにどうしようもなく魅かれているんだろうなあと思いました。
ほんとうに魅力的なトートでした。

「エリザベート」という演目は歌唱が重要で、
もっといろんなことが気になってしまうかと思っていたのですが、
主役の瀬奈じゅんさんはじめ、
皇帝フランツヨーゼフ役の霧矢さんも難曲を高い技術で歌い演じ、
抜擢のエリザベート凪七さんも立派でした。
凪七さんは、声が腹にすわり始めたときの、パンチが決まるときと空振ってしまったときの不安定さはある様子でしたが、なんのなんの。
声の道が決まるのは、もう時間の問題だなとわかりました。
歌に関しては、霧矢大夢さんは本当に丁寧で、テクニックも素晴らしく、
客席のすみずみまでその歌詞を届けようとしているのがわかり、心打たれました。
生の舞台では、やはり、こうした真摯さが、
気となって客席を包むことを、あらためて実感しました。
彼女の舞台は、是非生で、これからもたくさんみせていただきたいと思いました。
ほかに、多分ご自身のキャラクターとは違うものを与えられているであろう、
ゾフィの城咲あいさんに大変感心しました。
歌声はその人自身をあらわすもので、とても美しい清い響きでありながら、
たいへんな老け役、敵役を、彼女自身の器を越えた場所にあえて出ていって、
思い切って魅力的にやりきっていました。
そのやわらかさで、彼女の本来の持ち味である役どころも、
このゾフィのあとに、さらに輝いて出来るのではと思いました。

東京公演は7月からですが、チケットはかなり入手困難のようですね。
宝塚公演も、完売しているようです。
客席の前のほうには、関係者(ほかの組の出演者、卒業生など)がいつも座っている様子ですが、演出の都合でしょうか。
そんなことをしなくても、お客さんは充分楽しめるような気がします。
一席でも多く、お客さんを、立ち見でなく席に座らせる方向は団の方針とは違ってくるのでしょうか。
身内を一番よい席に座らせるというのは、あまり見ない光景なので、異質に感じました。

最後に。
オペラ関係者のみなさん、
このご時勢のなか、連日立ち見まで出ている、この大盛況の宝塚の魅力を是非知るべき!!!
・・・と声を大にして、わたしは言いたーい!

おわり。